宇部興産の海外進出は、1964年にニューヨーク(アメリカ)とデュッセルドルフ(ドイツ)へ駐在員を派遣した時から始まります。それから50年、現在では海外10カ国の拠点で約1,200名の従業員を持つまでに成長しました。
規模としては、2011年の連結売上の31%(約2,000億円)が海外比率で年々上昇しています。
特に化成品・樹脂カンパニーは、当社の中でもいち早く海外展開を進めた事業部です。スペインのカステジョンとタイのラヨーンの工場でカプロラクタムやナイロン樹脂、合成ゴムの生産を行っているため売上高海外費比率55%を上回る規模になります。
【主要拠点と役割】
 ヨーロッパ
スペイン・・・カステジョン(生産拠点・開発拠点・営業拠点)
ドイツ・・・デュッセルドルフ(営業拠点)
 北米
アメリカ・・・ニューヨーク(営業拠点)
トロイ(生産拠点・営業拠点)
 南米
ブラジル・・・サンパウロ(営業拠点)
 アジア
インド・・・グルガオン(営業拠点)
タイ・・・バンコク(営業拠点)
ラヨーン(生産拠点・開発拠点・営業拠点)
シンガポール・・・シンガポール(営業拠点)
中国・・・上海、香港(営業拠点)
南通、無錫(生産拠点・営業拠点)
台湾・・・台北(営業拠点)
韓国・・・ソウル(営業拠点)
UBEの創業時の理念に「共存同栄」という言葉が有ります。この言葉は、「企業と地域が一体(そのため共栄ではなく同栄としています。)となり成長しましょう。」との意味が込められています。現在においては、海外拠点でも同栄が試みられています。例えば、UBEの海外における主要生産拠点の一つであるスペイン。スペインのUBEグループ3社(統括会社:Ube Corporation Europe, S.A.(UCE))は、もう一つの主要拠点であるタイのテクニカルセンターとともに、UBEグループ全体のグローバルR&Dの一翼を担っています。
そのスペインにおける、開発や生産以外の取り組みを紹介します。
ナイロンR&Dラボや工場では、高校生や大学生を対象とした工場見学会などを開催しています。2011年は教員を含め200人以上が参加。その他、政府・行政関係者の見学も行っています。UCEがスポンサーとなり開催されたリサイクル連動イベントでは約1,000人が参加。このような様々なプログラムの開催を通して、地域の方々との交流を積極的に行っています。
また、東日本大震災やタイ洪水被災地へ赤十字を通じて義捐金を寄付するなどの国際貢献や、教育・障がい者援助を目的とした地元のNGOへの経済的支援を行いました。
このように、地域を含む様々なステークホルダーとのコミュニケーション拡大にも努めています。
- カステジョン大学プラスチック研究課程の学生・教員向け工場見学会
- 化学教育振興会のプログラムを通じた、地元小学校への学習セット配布
- 東日本大震災被災地への義捐金寄付
|